新人看護師が1年目の乗り切るためには、どのような知識が必要なのでしょうか?
それは1年目を乗り切る事ができた、先輩看護師の経験を参考にして行動する事が近道です。
そして今回は看護師14年目の私の経験と知識を盛り込んだノウハウをみなさんに無料で教えます。
つまり、記事を読む事で、「新人看護師の1年目の乗り切るノウハウ」を知る事ができるので、最後まで読んでください。
目次
1年目を乗り切る、コミュニケーション。
まずはコミュニケーションから学んでいきましょう。
社会人なり立ての1年目は、コミュニケーションの悩みが結構多いです。
日本看護協会 2004 年「新卒看護職員の早期離職等実態調査」より抜粋
黄色のアンダーラインはコミュニケーションの該当する部分です。複数回答ですが、コミュニケーションだけで5つあります。
このコミュニケーションが円滑にいけば、業務の効率や、医療事故などの不安なことも、解消できます。
では一つずつコミュニケーションスキルを学んでいきましょう。
挨拶をしよう。
まずは、自分の名前と顔を知ってもらうために、挨拶は自分から行っていきましょう。
挨拶はあたり前の事ですが、これがきちんとできていない人は、多いんじゃないのかなと思います。
患者さん、医師、上司、同僚、後輩と分け隔てなく、ちゃんと挨拶できる人になりましょう。
これだけで、あなたへの認知度や評価が変わります。
なぜなら挨拶には色々な効果があるからです。
- 人と会話する機会が増える。
- 「常識がある人」と評価してもらえる。
- 自分の事を知ってもらえる。
主にこの3つです。
1.人と会話する機会は増える。
挨拶する事で、話やすい雰囲気を作る事ができます。あなたも、挨拶してくれる人とは、話をしやすいと思った事はありませんか?
それは相手との距離が自然と縮まっているからです。何も特別な事はしていませんが、挨拶をするしないで、距離間は随分と違ってきます。
だから挨拶をする事で、挨拶した人と会話をする機会が増えるのです。
2.「常識がある人」と評価してもらえる。
常識がある、ないの評価は社会人として重要です。挨拶は必須スキルなので、挨拶がちゃんとできれば、その時点で常識がある人の評価をしてもらえます。
なぜなら挨拶って、子供の時から、親や学校でも習ってきた事ですよね?子供の時に教えらた常識を、大人になってできない人は、その時点で非常識な人と印象づけられます。(発達障害の人は別と考えてください。)
だから、挨拶ができる=常識がある人だと印象づけれます。
3.自分の事を知ってもらえる。
新人の頃は、名前、顔を知ってもらう事は、今後のコミュニケーションでは重要です。
なぜなら、患者さんもさる事ながら、医師、他職種、上司にも知ってもらう事で、信頼関係が生まれやすくなります。
信頼関係をつくるためにも、まずは知ってもらう事からはじめましょう。信頼関係をつくる事で、分からない事を先輩に聞きやすかったり、先生の報告も行いやすいという、心理的安全につながります。
だから挨拶は大事なんです。
挨拶をする方法はどうするの?
次に挨拶の仕方についてです。
これは既に、みなさんが習ってきた事です。
- 自分から、声をかける。
- 届く声で、あいさつをする。
- 名前を、呼ぶ
- 笑顔で、あいさつする。
- 目をみて、あいさつする。
- 一言付け加えて、あいさつする。
この6つです。
そして6に関しは何か、ひとつ付け加えて挨拶をしてみてください。
例えば相手が髪を切った場合は「かみきったんですね。」
夜勤者であれば、「夜勤お疲れさまでした。」など、相手の状況に合わせた一言を付け加えると、効果的です。
そして一言付け加えるテクニックは、相手の興味がある事を知っておくと、使いやすいテクニックかと思います。
報告・連絡・相談
つぎに、報告・連絡・相談です。
よく職場でも、「ほうれんそう」と言われる事があると思います。
まず、なぜ「報告・連絡・相談」が大事か知っていますか?
それは「チームで看護をしている」からです。
自分一人で看護をしているわけではありません。病院であれば交代勤務です。自分は休みの時は、違う人が看護をしています。病院以外にも、訪問看護や、施設なども同じです。自分以外のスタッフがその患者さんと関わる事は必ずあります。
だから、報告・連絡・相談による情報共有が必須となります。
では、どのような内容を報告・連絡・相談すればいいのでしょうか?
- 判断に迷うこと
- 自信がないこと
- 理解できなこと
- 自分では対処できない内容
- 初めてのこと
- 共有すべきこと
何か一つでも、自分の心の中にモヤモヤしている事があれば、必ずそれを、上司に、報告・連絡・相談しましょう。
伝え方のフレームワーク
伝え方は自己流よりも、既に効果的な伝え方のフレームワークがあります。
私のインスタグラムでも、その内容を投稿していますので、ぜひそれも参考にしていただければと思います。伝え方(インスタグラム投稿
使え方の方法を2種類ここでは、お伝えします。
5W1H
- When いつ
- Where どこで
- Who 誰が(と)
- What 何を
- What なぜ
- How どのように
これは、申し送りなどで使えるフレームワークです。
例えば
- When いつ 【昨日の深夜帯に】
- Where どこで 【202号室で】
- Who 誰が(と) 【山田太郎さんが】
- What 何を 【転倒し、右肩をぶつけました】
- What なぜ 【原因としては眠剤を飲んで、ふらついてこけたようです。】
- How どのように 【医師に報告し、経過観察となりました。転倒予防のためにセンサーマッ ト使用しています。】
こうやって、分けて伝えると簡単です。
どうやって伝えればいいのかな?って思うかもしれませんが、この5W1Hの伝え方のフレームワークで明日から申し送りをしましょう!!
そして分かりやすい申し送りは、相手への気づかいにもなりますよ。
ISBARC
Identity(報告者、対象者) 自分の名前○○病棟の△△です。(最初)
Situation(状況) 患者さんに何が起こっているか
Background(背景) 今までの経過
Assessment(評価) どのようなことが考えられるか
Recommendation(提案)具体的に何を依頼したいのか
Confirm(指示内容の復唱) 医師からの指示を復唱して確認する(最後)
これは、医師に報告するときに使用活用できるフレームワークです。
例えば
Identity(報告者、対象者) 3階西病棟のキムラです。
Situation(状況) 山田 太郎さんが転倒しました。
Background(背景) 転倒の原因としては、眠剤の内服でふらついて、右肩をぶつけたようです
Assessment(評価) 右肩関節の可動域は問題ありませんが、痛みの訴えがかなり強いです。
Recommendation(提案) 骨折などの精査のために、レントゲンなど必要でしょうか?
Confirm(指示内容の復唱) わかりました。準備できしだい、レントゲン室連れていきます。
ね!!簡単でしょ。こうやって既にあるフレームワークを使用する事で、簡潔に報告をする事ができます。特に医師は、忙しい状況は多々あるので、報告内容の結論を述べ、簡潔に伝える事を心掛けましょう。
1年目を乗り切る、学習。
突然ですが、みなさん上の図を見たことありますか?
これは「エビングハウスの忘却曲線」といい、人が覚えた事を忘れていく時間と割合を示したグラフになります。
このグラフでわかるように、20分後には既に半分近く忘れているという、びっくりする内容になっています。
実際この様に、人は忘れやすい生き物だという事です。だって機能の晩御飯何食べたか?って覚えていますか?
人は忘れやすい生き物ですが、看護師1年目は覚える事が沢山あります。慣れない業務をして疲労がたまっている中で、勉強なんて!!って思う方もいてるかと思います。
僕もそんな感じでした。もう病院から帰ってきたら、疲れてすぐに寝ていました。
じゃあどうやって学習するのか?です、そんなに難しい事はないので、これを見ると、明日から実行できますよ。
INPUT/OUTPUTを繰り返す。
初めに出した、グラフでもわかるように、一回覚えた事をそのままにしておくと、忘れてしまいます。
しかし、なんども繰り返すうちに、記憶の中に定着されます。
なんども繰り返す事で覚えて事がある経験やうまくいった経験ありませんか?
みなさんこれは何かしらあると思います。
繰り返す事が重要です。
そのためには、今日覚えた事を明日にも活用しましょう。
方法としては…
- 分からなかった事をメモして、帰宅後それを調べる。
- 今日受け持ちした患者の事を勉強する。
- 1.2で学習した事を、次の日の仕事に活用する。
この3ステップで記憶に定着させていきましょう。
そしてこの3ステップを活用するためにも、先輩に、「明日も同じ人を受け持ちつけてください。」とお願いしましょう。
そうする事で、今日は分からなかった事を、INPUTし、明日同じ受け持ちをする事で効率よくOUTPUTする事ができます。
こうやって少しずつ繰り返す事で、学習していきましょう。
スキマ時間を活用する。
最近はSNSやユーチューブでも、医療の事を配信している人がいてます。
通勤の移動時間を活用して、医療や看護の事を学ぶのも、現代の流れに合った学習法だと思います。
私自身も、電車で45分ぐらいかかる場所に、病院があったので、通勤電車内でよく、参考書を読んでいました。
帰宅してから勉強するの「めんどくさ」と思う方は、スキマ時間を有効に使うと、余った時間を有意義に使えると思いますよ。
ちなにみ、この記事を書いている私もインスタグラムをやっています。看護師にとって有益な内容を記載しているので、ぜひフォローしてください。看護師のあれこれ
朝起きて、すぐにやる。
いわゆる朝活と言う勉強の方法です。
ちなみに、私もこれは実践しています。
目覚めて3時間は脳のゴールデンタイムと言われています。
なぜなら朝起きた時が、一番脳が疲れていないからです。そして、ストレス耐性のコルチゾールのホルモンの分泌が一番多くでています。
つまり、目覚めた直後の自分は、スーパースターで無敵状態のマリオみたいなものです。
一番集中でき、ストレスに強い状態の時に、学習時間を持っていきましょう。
1年目を乗り切る、1年目の自己成長計画。
次に自分が1年後どのようになりたいのか?自己成長計画についてです。
職場でも、目標管理シートみたいなものや、看護師のラダー制度みたいものがあると思います。
ただラダーに関しては、その病院でしか使えない場合もあります。違う転職先に行って、ラダー4とってますと言っても、「でもここはやり方がちがうから」と言われる事もありましす、ラダーを取り入れていない病院もあります。
これは実際の私の経験ですが、ラダー4に挑戦するときに、やめて、次の就職先でそれを伝えても、また1からやり直しでした。ラダー4をとった職場は独自のやり方と言うよりは、日本看護協会の方法に準じて行っている事を伝えても、初めからやり直しと言う結末した。
しかしながら、ラダーに挑戦する事自体は、まったく無駄ではありませんので、そこは挑戦してもらったらいいと思います。ラダーに挑戦する事で、経験や学びがぐっと深まります。
話しは少し脱線しましたが、今回の自己成長計画に関しては、以前にブログでも記載しているので、そちらを参考にしていただければと思います。
この二つのブログの「マンダラートチャート」「Will CAN MUST」の方法などを活用してもらえればと思います。
そして新人の時は大きな目標を立てるよりは、スモールステップで少しずつ、自分を認めて前に進んでいきましょう。
1年目を乗り切る、休日の過ごしかた。
1年目は、慣れない仕事で、ストレスの負荷が強いため、休日の過ごし方は、しっかり休みましょう。
1年目に限らず、看護師の職業で、ストレスから「うつ病」などを引き起こす可能性があります。
そのストレスの可視化するために、厚生労働省のサイトにある、5分でできるストレスチェックをここに、添付しておきます。5分でできる職場ストレスチェックリスト
可視化する事で、客観的にみて自分の状態を把握する事ができるかと思います。
そして可視化したストレスの対象方法を以下にしめします。
参考にしてもらえればと思います。
- 問題焦点型コーピング
ストレスの原因に対して、自分の努力や周囲の協力を得て解決しようとする。解決できない場合に、ストレスとなる要因(人)を避けるような回避行動も含む。 - 情動焦点型コーピング
解決方法がない場合に、怒りや不満、悲しみなどの感情を表出る感情発散型と、誰にも話さずに心の中に抑圧する感情抑圧型がある。 - 認知的再評価型コーピング
ストレスの原因に対して、見方や発想を変えたり、距離を置いたりするなど認知の仕方を変える。ポジティブシンキングとも言われる。 - 社会的支援検索(または要請)型コーピング
周囲にアドバイスを求めたり、信頼できる人に話すことで気持ちが楽になり心理的安定を得られるようになる。 - 気晴らし型コーピング
運動や趣味などのいわゆるストレス解消法により気分転換やリフレッシュを図る。日々のストレス解消に有効である。
私が新人看護師の時に、ストレス解消は友達と飲みに行く、買い物するといった、コーピングの種類としては、気晴らし型コーピングでした。
人それぞれのコーピング方法があると思いますが、自分に合ったものが必ずあると思うので、色々試してみましょう。
新人看護師、1年目を乗り切るノウハウ
どうでしたか?
1年目を乗り切るノウハウの数々。
私の経験と、私自身、新人看護師の時に知っていればよかったと、思った内容もここでは紹介しています。
今後も、これは必要だなと、改善点があれば、どんどんアップデートしていくので楽しみにしてください。