診療報酬改定2022年度についての記事を書いてきます。
前回の診療報酬改定の記事はこちらをご参照ください。
【診療報酬改定2022年度版】知っておこう!!診療報酬改定 利用者が安心して24時間対応等を受けられる体制の整備
目次
複数ステーションの24時間対応体制加算で見直された部分
【改定前】
【24時間対応体制加算(訪問看護管理療養費)】(原文そのまま)
[算定要件]
2つの訪問看護テーションが連携することによって24時間対応体制加算を算定できる場合
• 特別地域に所在する訪問看護ステーション
• 医療を提供しているが医療資源の少ない地域に所在する訪問看護ステーション
【改定後】
【24時間対応体制加算(訪問看護管理療養費)】(原文そのまま)
[算定要件]
2つの訪問看護ステーションが連携することによって24時間対応体制加算を算定できる場合
• 特別地域に所在する訪問看護ステーション
• 医療を提供しているが医療資源の少ない地域に所在する訪問看護ステーション
• 業務継続計画を策定した上で自然災害等の発生に備えた地域の相互支援ネットワークに参画して
いる訪問看護ステーション
自然災害等の発生に備えた地域の相互支援ネットワークは次のいずれにも該当するもの
ア 都道府県、市町村又は医療関係団体等(ウにおいて「都道府県等」という。)が主催する事業
イ 自然災害や感染症等の発生により業務継続が困難な事態を想定して整備された事業
ウ 都道府県等が当該事業の調整等を行う事務局を設置し、当該事業に参画する訪問看護ステー
ション等の連絡先を管理している
※赤文字で記載された部分が追加されています。
追加された、相互支援ネットワークに参画している訪問看護ステーションとは?
追加されたア~ウについて、簡単に表現すると下記内容です。
ア→都道府県の市町村の医師会、看護協会、連絡協議会などが主催している事。
イ→業務継続計画書が作成されており、有事の際には、協力、連携できる事業。
ウ→都道府県が、有事の際に連携できる窓口を設置し、そこで連携している訪問看護ステーションの連絡先を管理している事。
今回は改定さればかりなのと、BCPの作成の猶予期間を考えると、まだ設備が整っていない地域があると思います。
一度自分の住む地域、看護協会、医師会、連絡協議会、災害対策本部などのホームページを確認してみてください。
またBCP作成についても、冒頭で貼っているリンクの記事を読んでいただければと思います。
複数ステーションの24時間対応体制加算、なぜ見直されたのか?
コロナウイルス感染拡大による影響や今後の自然災害に向けて見直されました。
つまり、どの地域の訪問看護ステーションにも起こりうる状況だと言う事です。
そして、実際に今回の全国的なコロナウイルスの蔓延で、訪問看護ステーションの業務継続が難しかった例があるようです。
リンクを貼っていますのでご参考いただければと思います。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000858715.pdf
このリンク先の参考資料の様に、他事業所との連携を行う事で、有事の際にも、医療的ニーズの高いご利用者に、サービスを提供する事が可能です。
また事例を参考にすると、地域によりブロック分けされていたり、どのステーションが対応するか、病院の訪問看護ステーションの協力など、今後各県で災害時のフローチャートでの対応対策ができるのかと思っています。
しかし、訪問看護ステーションが多いところはいいですが、少ない地域などはどうするのか?ここら辺も、県によって対応は様々で地域の特性を生かした対策が必要となる事が考えられます。
そのため、今後も事業所同士の横のつながりを大切にして、日々事業所同士の対策も検討する事が、有事の備えとなるでしょう。
複数ステーションの24時間対応体制加算見直しについて、今後どうしていくのか?
- 事業所の業務継続計画書を作成する。
- 有事の際の研修や、訓練を定期的に行う。
- 有事の際に、一時的なステーションの業務が困難な場合に備えて、相互ネットワークに参画する。
- 地域の災害対策について情報収集を日ごろからしておく。
前回の記事でも書きましたが、災害や感染の流行がいつ起きるのかはわかりません。
しかし、予測する事は可能です。
例えば、すでに感染拡大は流行したウイルスに関しても、初期の頃には、コロナウイルスの存在を認識していた。
また災害に関しても、今後起こりうる可能性の高い南海大地震なども。予測し対応する事ができます。
認知、予測、対策、行動を心かけましょう。
複数ステーションの24時間対応体制加算で見直された部分、まとめ
【まとめ】
- 24時間対応体制加算の見直しがあった。
- 有事の際の相互支援ネットワークの参画が算定要件に加わった。
この24時間対応体制加算の算定要件(2つの訪問看護ステーションの連携)は、特別な地域や医療資源の少ない場所での算定要件でした。
しかし昨今感染症の拡大や、災害において、どの地域のステーションも、一時的なサービスの縮小、中断を余技なくされる可能性があります。そうなれば、ステーションの収益にも問題が出てきますし、医療ニーズの高いご利用者にも影響してきます。
この診療報酬の改定により、協力する側、協力してもらう側もWin₋Winな関係ができるような、仕組みづくりができて良かったと、感じています。
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最後に、看護師さんや医療者の方、また潜在看護師の方など、もう一度働きたい、働く場所を変えたい。キャリアアップと収入Upを目指したいと思う方がいると思います。看護師求人 年間44万人が利用する看護師転職サイト『ナースJJ』 看護師の転職ならジョブデポ看護師のリンクより参考にしていただければと思います。
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もし記事を読んで、訪問看護に興味があれば、訪問看護の世界へぜひ!!